インテリ、富裕の女性はきものがお好き?
残念なことですが、この秋もこのところの例年と同じく呉服の消費は更に一段と消費が落ち込んで私どもの業界は商売の低迷に苦慮しております。ここ数年続いた若い女性のきものに対する関心も一段落し、今は本来のきもの好きのお客さまを中心にした商売に徹する以外にないかと思われます。しかし、それにしても問題はきもの好きのお客さまの数が余りにも少ないことが呉服業を苦しめているのです。
申すまでも無くきものは日本を代表する文化の一つです。その文化に対する関心の低くなってしまったことと無縁では無いと思います。これはきもののように具象化されているものだけではなく、精神的文化も同様に荒廃の一途を辿っているように思えてなりません。連日のように報道されている血なまぐさく、しかもさしたる理由も無いような事件に接するとき、かって日本はこんな国ではなかったと思われる方も少なくない筈です。
私はこの物心両面の文化の退廃こそが今の日本の現実的姿だと思わざるを得ません。しかし、今日私はこの原因、理由について申し上げるつもりはございません。
先だって同業の会合がありまして、その中での話題が今の、これからのお客さまはと云う話になり、つまるところインテリ志向の富裕な方が、これからのお客さまの本流と云う事で話しは終わったのですが、ある意味ではこれは売り手側の一方的な見方かも知れません。それでも側面的ではありますが一つの真実を捉えていると思います。
知性が高いと云うことは、おのずから文化に対する関心、理解も深いと云うことになりますし、富裕な方と云っても、一部の方を除いて今の女性は昔と違い、皆さまそこそこに富裕でもいらっしゃいます。
ですから、短絡的な結論ではありますが、世の女性はもっときものをお召しになり、お洒落を通じて知性をもっと表現されるべきですし、ひいてはメンタルな文化についてもご造詣を深めて頂きたいと存じます。
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